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制作会社を「実績の多さ」で選ぶと、
失敗しやすい

「制作実績が豊富だから」で制作会社を選んだ人の失敗確率は30%で、全選定基準中もっとも高い(WACUL調査)。では何を見るべきか——出典つきのデータと、実績の代わりに確認すべき7項目。

2026年7月14日 ・ LUMEN

ホームページの制作会社を探すとき、ほとんどの人がまず「実績」を見ます。「制作実績200社」「導入企業1,000社」——多いほうが安心だと感じます。
ところが調査データを見ると、この選び方をした人が、いちばん高い確率で失敗しています。

「実績が豊富だから選んだ」人の、失敗率が最も高い

WACULが公開している制作会社の選定に関する分析では、「制作実績が豊富だったから」を理由に制作会社を選んだ場合の失敗確率は30%で、あらゆる選定基準の中で最も高いという結果が出ています。逆に成功確率が高かったのは「担当者の人柄」や「マーケティングの知見の深さ」で、いずれも60%を超えていました。

制作実績が豊富であることは、成果を出した実績が豊富であることとイコールではないWACUL「Web制作会社の選び方」

言われてみれば当たり前です。「200社作った」は「200社で成果が出た」ではありません。作った数と、成果を出した数は、まったく別の数字です。そして後者を公開している会社は、ほとんどありません。

発注者が実際に困っているのは、デザインではない

メタフェイズが企業のWeb担当者155名に行った調査では、制作会社に不満を感じた企業が71.5%にのぼりました。その理由の内訳がこれです。

不満の理由割合
ビジネスへの理解不足46.2%
プロジェクト管理の不備34.6%
技術・ノウハウ不足30.8%
対応の不誠実さ22.3%

出典:メタフェイズ調査(PR TIMES)/全体 n=155、不満の理由の内訳は「不満を感じたことがある」と回答した n=130 の内訳(複数回答)/2026年7月閲覧

「デザインが下手だった」は、上位に一つも入っていません。発注者が恐れているのは「自分の商売を理解してもらえないこと」「進行が崩れること」「不誠実に扱われること」です。
そして——制作実績の一覧は、この3つを1ミリも証明しません。

実績は「代理変数」にすぎない

そもそも、なぜ人は実績を見るのでしょうか。本当に知りたいのは、次の2つのはずです。

  1. この会社は、ちゃんと作れるのか(能力)
  2. この会社に頼んで、大丈夫なのか(信頼性・リスク)

実績は、この2つを推し量るための代理変数です。本体ではありません。そして代理変数は、本体を直接確かめられるなら不要になります。

Forrester が世界のB2Bバイヤー1,420人に行った調査では、信頼を構成する要素の上位3つは Competency(能力)18.5%・Consistency(一貫性)17%・Dependability(頼れること)16.8% でした。「過去の実績」という項目は、そもそも存在しません。1位の Competency は「やったことがある」ではなく「できる」です。

出典:Forrester「State of Global Business Buyer Trust」(n=1,420/Digital Commerce 360 報道)/2026年7月閲覧

では、実際に効いているものは何か

フォーサイトクリエイションがWebサイト運営責任者118名に聞いた調査では、対応面で重視されるポイントのスコアはこうでした。

  • レスポンスが早い(183点・1位)
  • 何社か話を聞いた中で、一番知識があるように感じた(182点・2位)
  • ヒアリング・受け答えがスムーズで明瞭(152点)

出典:フォーサイトクリエイション調査(n=118)/2026年7月閲覧

「一番知識があるように感じた」——これは実績表ではなく、会話で決まります。そして「レスポンスが早い」は、実績がゼロの会社でも今日から実行できます。

実績の代わりに、見るべき7つのこと

制作会社を比較するとき、実績の数の代わりに、この7つを聞いてみてください。どれも、その場で答えられなければ怪しいものばかりです。

  1. 「うちの商売のどこが問題だと思いますか」に、その場で答えられるか。ビジネスへの理解不足が不満の1位(46.2%)です。事前に自分のサイトを見てきていない会社は、その時点で外して構いません。
  2. 制作の進め方を、工程ごとに説明できるか。「デザイン→コーディング→公開」ではなく、「誰が・いつ・何を出すか」まで。管理の不備が不満の2位(34.6%)です。
  3. 成果を保証していないか。「検索1位を保証」「問い合わせ◯倍」を約束する会社は、逆に危険です。順位も集客数も、制作会社がコントロールできる変数ではありません。
  4. 総額はいくらか。初期費用だけでなく、公開後の運用・保守・修正まで含めた12ヶ月・24ヶ月の合計。
  5. ドメインとサーバーは、誰の名義で契約するか。制作会社の名義だと、あとで離れられなくなります。これが最も見落とされ、最も高くつきます。
  6. 契約書を、契約前に全文見せてもらえるか。持ち帰って読ませてもらえない契約書は、読ませたくない理由があります。
  7. 作った実績ではなく、成果の実績を聞く。「何社作りましたか」ではなく「公開後、問い合わせがどう変わりましたか。数字で教えてください」。答えられない会社が大半です。それでいい——ただし、答えられないなら「実績200社」も同じ重みで割り引いてください。

最後に、正直に

LUMENには、実績がありません。2026年に立ち上げたばかりで、納品したサイトはまだ1件もありません。

だからこの記事は、自己弁護に見えるかもしれません。そのとおりです。実績で選ばれない会社が、実績で選ばないでくださいと言っている。都合がよすぎます。

ですから、こうしてください。上の7項目で、LUMENも、他社も、同じように測ってください。数字とデータは出典まで示しました。私たちに有利なようには作れません。
7項目で他社のほうが良ければ、そちらに頼むべきです。それが、この記事を書いた意味です。

FAQ

この記事に関する、よくある質問。

不安で当然です。ただし「実績が多い会社を選べば安全」というのは、データ上は成り立ちません。WACULの分析では「制作実績が豊富だったから」で選んだ場合の失敗確率が30%と最も高くなっています。実績の数ではなく、記事中の7項目(ビジネス理解・進行管理・成果を保証しないか・総額・ドメイン名義・契約書の事前開示・成果の実績)で比較することをおすすめします。

意味がないわけではありませんが、「作った数」であって「成果が出た数」ではない点に注意が必要です。作った数と成果を出した数は別の数字であり、後者を公開している会社はほとんどありません。数字を見たら「そのうち、公開後に問い合わせが増えたのは何社ですか」と聞いてみてください。

制作会社の名義で契約されていると、その会社を離れるときにサイトごと失う、あるいは高額な移管費用を請求されることがあります。お客様ご自身の名義であれば、ドメイン・サーバーのご契約はそのままお客様の手元に残り、いつでも他社へ引き継げます。契約前に必ず確認してください。

逆です。検索順位も問い合わせ数も、制作会社が単独でコントロールできる変数ではありません(競合の動き、Googleのアルゴリズム変更、季節要因などが影響します)。それを「保証する」と言い切る会社は、守れない約束をしているか、保証の定義に抜け道があるかのどちらかです。

実績ではなく、7項目で測ってください。

LUMENにも同じ物差しを当ててください。他社のほうが良ければ、そちらに頼むべきです。

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